今回は、あるメンバーさん(利用者さん)について紹介させていただきたく思います。
その方は40代男性で、今の時期は主に梨の摘果作業に参加されております。また、冬場は白ネギ関連の作業(収穫・調整)で活躍されており、ご自身も自身を持って取り組まれています。
そんな彼の特筆すべき強みとして挙げられるのが、粘り強さです。梨やぶどうの作業では、いらない枝を切り落とす場面が必ずあります。そのため、メンバーさんが枝を焼却する場所に運ぶ作業が定期的に発生します。この枝運びの作業を、彼は誰よりも熱心に取り組んでいます。
「枝を拾う → 一輪車で運ぶ → 所定の場所に置く → 枝のある場所に戻る → 枝を拾う」というのが枝拾いの作業の一連の流れになります。しかも、この作業は1回の往復だけでおよそ100mもしくはそれ以上移動することも少なくないので、体力的にも重労働といえます。そんな心身ともにきつい作業を、彼は嫌な顔ひとつせずにペースが落ちることなく取り組んでくれています。その根気と体力には、頭が下がらずにはいられません。
そんな彼は、来たる6月8日に開催される「第15回福井県障がい者スポーツ大会」の1500m走に出場します。現在、大会に向けてお昼休みに練習として当事業所で最も大きいビニールハウスの周りを5周走っています。5周走ると決まったその日から、必ず毎日やり遂げています。こうと決めたら最後までやり抜くその姿が、枝拾いのときのようなコツコツと粘り強い姿と重なって見えます。
大会本番でもいい走りができるよう、私たちも応援しています!